前編で「なぜ作ったか」を書いて、中編で「動かすための戦い」を書きました。
後編はその続きです。
ロジックを詰め直して、デザインを作り直して、名前をつけて、公開するまでの話です。
AIに「どうやってゲームを選んでるの?」と聞いてみた

中編の最後に「レコメンドロジックはまだ改善したい」と書いたんですが、ある日ふと気になってCodexに直接聞いてみたんですよね。
「そもそも、どういう基準でゲームを選んで出してるの?」って。
返ってきた答えがこうでした。
「フィルタの条件に合うゲームをランダムで出しています」
……ランダム。
フィルタは効いていました。プラットフォームとかジャンルで絞った中から出してくれてはいた。でもそこから先は完全にランダムで、「おすすめ」でも「あなたに合うもの」でもなかったです。
ちょっと笑ってしまいましたが、同時に「そりゃそうか」とも思いました。推薦のロジックを、自分が一度もちゃんと指示していなかったので。
そこからCodexと一緒にロジックを詰め直していきました。
「評価が高いゲームを優先する」「最近リリースされたものを少し重みづけする」「一度表示したものは出さない」——条件を言葉にして、実装してもらって、ブラウザで確認して、また直して、を何度もくり返しました。
数字で測ったわけじゃないです。「なんか良くなってる気がする」という感覚で確認していた感じです。
自分が何を出したいかをちゃんと言語化して実装してもらうだけで、アプリの印象がだいぶ変わりました。
FigmaとCodexをリレーさせたら、UIが変わった


コア機能が動くようになってからずっと気になっていたことがあって、見た目がひどいんですよね。
機能はします。フィルタも動くし、ゲームも出ます。でも画面を開くたびに「これ、人に見せられる?」ってなっていました。
そこで試したのがFigmaとCodexのリレーです。
まずFigmaでモックを作りました。「こういう見た目にしたい」というイメージを、ダークテーマ・カードレイアウト・ボタンの色まで含めて実際に画面として作り込んで、文字で説明するんじゃなくて絵にしました。
そのモックをCodexにそのまま渡しました。スクリーンショットごと貼って、「この見た目に合わせて実装してほしい」と伝えるだけです。
言葉で「ダークテーマで、カードは角丸で」と伝えていたときとぜんぜん違くて、Figmaで作ったビジュアルをそのまま渡せるので、実装の精度が明らかに上がりました。
バイブコーディングをやってる人には伝えたいポイントなんですが、AIへの指示は言葉だけじゃなくていいです。画像で渡せるなら画像で渡したほうが、早いし正確なことがあります。
「Stacked Game OS」に、ずっと違和感があった
開発中、このアプリにはコードネームがありました。
Stacked Game OS。
最初にCodexと話し始めたとき、AIが提案してくれた名前です。なんとなくかっこいいし、最初はそのまま使っていたんですが、開発を続けるうちにだんだん引っかかるようになってきました。
「これ、サービスの名前として人に伝えられる?」
OSってついてるけどOSじゃないし、Stackedって何が積まれてるのかよくわからないし、そもそも長い。検索しても出てこないだろうなと。
名前は後回しにして開発を進めていたんですが、「公開する」ことを意識しはじめたタイミングで、さすがに決めないといけなくなりました。
GPTに相談して、条件を伝えました。シンプルで覚えやすいこと、ゲームっぽいこと、「次の1本を見つける」という意味が込められていること。
いくつか候補が出てきた中にNextPlayがありました。
Next(次)とPlay(遊ぶ)で、直球すぎるくらい直球なんですが、このアプリがやりたいことがそのまま入っていて。
SEO的にはたぶん弱いです(「NextPlay」で検索してもスポーツ系のサービスが出てきます)。でも聞いた瞬間に意味がわかる、という点では正解だと思いました。
Stacked Game OSがNextPlayになったとき、なんか少し自分のものになった気がしましたね。
「公開する」は「完成させる」とは違った

名前が決まったら、次は「公開できる状態にする」作業が待っていました。
機能はあります。でも公開するためには機能とは別のものが要るんですよね。
どれもアプリの機能とは直接関係ないんですが、これがないと「ちゃんとしたサービス」に見えないし、利用規約もないサービスは自分だったら使いたくないので。
全部Codexと一緒に作りました。利用規約の文面もCodexに叩き台を出してもらって確認して修正して、ランディングページもまずFigmaでレイアウトのイメージを作ってからCodexに実装してもらいました。
プライバシーポリシーとか問い合わせ先はこのブログと共用できそうだったのでリンク貼って共用しています。
地味に時間がかかったんですが、やりながら気づいたことがあって、これって「アプリを誰かに渡す準備」なんですよね。
機能を作るのは「自分が使えるものを作る」こと。公開の準備は「知らない誰かが使えるものにする」こと。この2つ、やってみるとぜんぜん違う作業でした。
nextplay-games.com になった日

準備が整って、公開しました。
2026年3月のある夜に、Vercelのダッシュボードでカスタムドメインを設定して、nextplay-games.com でアクセスできることを確認しました。
特に派手なことは何もなくて、誰かに連絡したわけでもないし、SNSで告知したわけでもないです。ただ「公開されてる状態」になりました。
正直に言うと、まだ誰からも感想はもらえていないし、アクセスがどのくらいあるかも把握できていないです。読み込みの遅さもまだ改善しきれていない。
でも、前編に書いた話を思い出すんですよね。Steamを開いて、30分悩んで、結局何もしないで閉じる——あの体験をなくしたくて作り始めたアプリが、一応ちゃんと動いて公開できました。
自分はもうNextPlayを使っています。フィルタを設定して「今日はこれ遊ぼう」と決める。Steamで30分消費することが、ちゃんと減りました。誰かに届くかどうかはまだわからないですけど、自分の問題は解決したのでまずはよしとしています。
自分でドメインを取りたくなったら
やってみてわかったこと
3回分書いてきて、一番実感したのはコードを書けなくても、AIへの指示の精度がそのままプロダクトの精度になる、ということでした。
そこをサボると、中編で書いた「ランダムで出してます」みたいなことが平気で起きます。
あと、AIは自分から「こういうロジックで動いてます」とは言ってくれないので、たまに「これどうやって動いてるの?」と確認するのは大事だと思いました。ブラックボックスのまま「なんかうまくいってる気がする」で進めると、気づいたときにけっこう困ります。
NextPlayはまだ完成していないです。読み込みの遅さは今も課題で、レコメンドの精度もまだ伸ばしたい。「使いながら育てる」感じで、もう少し続けていくつもりです。
3回の連載、読んでいただきありがとうございました。







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